暮れの差し迫った年末。
ただでさえ忙しい時期に年末調整がやってきます。
中には年末調整と確定申告がごちゃ混ぜになっていて、自分は今いったい何をやってるんだろうかと疑問に感じる人もゼロではないはず。
そこで今回はよく混同しやすい年末調整と確定申告について探ってみましょう。
- 確定申告の時間の雑学
- 確定申告の還付金はいつ戻る?
- 確定申告の間違いを修正する方法
- 確定申告でリフォームも減税対象
- 確定申告で車も対象に?
- スマホから確定申告をおすすめしない理由
- 所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書の書き方
- マイナンバー通知カードの住所変更
- 青色申告承認申請書の書き方
- 青色申告の初心者のコツ
- サラリーマンの青色申告は控除が下がります
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この記事の目次一覧
年末調整と確定申告
まず年末調整というのは、会社が自分の給料から天引きしていた(源泉徴収といいます)所得税と、実際にかかった所得税の差額を調整するための手続きのことをいいます。
年末調整に関する基本的な知識についてはこちらの「年末調整とは?意味と目的をわかりやすく簡単に解説します」で紹介しているので御覧ください。
一方の確定申告というのは、一般的に自営業や個人事業をやっている人が所得税を納める手続きのことをいいます。
サラリーマンの場合だと会社が全て代行してくれますが、自営業や個人事業主はそれを自分でやる必要があるんですね。
すべての収入と費用の証明を明らかにしつつ、数字をしっかり合わせて税務署に提出するもので、これをしっかりやっておかないと脱税と見なされて追徴が課せられてしまいます。
年末調整にしても確定申告にしても、どちらも所得税が絡んでいる手続きのことです。
サラリーマンの場合、所得税の計算と納付は会社が全てやってくれるため、確定申告をする必要はありません。
自営業や個人事業主の場合、所得税の計算と納付は全て自分でやる必要があり、それを確定申告といいます。年末調整はありません。
年末調整と確定申告は両方やる必要はあるのか?
サラリーマンは基本的に年末調整だけをすればそれでOKですが、副業で会社以外から収入を得ている場合は年末調整と確定申告の両方をやる必要があるかもしれません。
その基準は会社以外から年間20万円以上の所得があるかどうかが分かれ目になります。(所得:収入−経費)
ただし、どうやってその所得を稼いだかによっては、例え20万円を下回る所得だとしても確定申告が必要な場合があるの、知ってましたか?
1. 副業でブログ収入
お小遣い稼ぎ程度のブログ収入の場合は雑所得に、本格的にブロガーとして活躍している人の収入は事業所得になります。
どっちも収入から経費を差し引くことができるため、収入が20万円を越えていたとしても、所得は20万円以下になる場合があります。
所得が20万円を越えた場合には確定申告が必要になります。
2. 副業でアルバイト
アルバイトで得た収入は全て給与所得扱いになります。
会社以外から給与として所得がある場合、年間20万円以下の所得でも確定申告が必要になります。
会社の年末調整が終わって源泉徴収票をもらったら、アルバイトの源泉徴収票と一緒にして確定申告を行いましょう。
3. 副業でFX
FX取引で収入を得ると雑所得扱いになります。この場合、所得が20万円以上の場合に確定申告を行う必要があります。
FXはいくら稼いでも事業所得にはなりません。なぜならFXがハイリスク・ハイリターンであり、安定した収入につながらないことや、FXを行うにあたって労力が発生していないからです。
4. 副業で株
FXと同じように思われがちな株ですが、実は内容が異なります。
株の売買によって生じる所得は譲渡所得として扱われ、年間の所得が20万円を越えると確定申告が必要になります。
一方で株は配当所得がありますが、これは自動的に源泉徴収されるため確定申告は必要ありません。
医療費控除は年末調整ではなく確定申告で!
1月1日〜12月31日にかかった医療費の総額が10万円を越えた場合、条件次第では医療費控除として申請することができる可能性があります。
控除が認められた場合は所得税が減額することになるので還付金として後日受け取ることができますね。
サラリーマンが医療費控除を受けようとした場合は確定申告が必ず必要です。
なぜなら会社で行う年末調整は「社会保険料控除」「生命保険料控除」「地震保険料控除」「住宅購入のローン控除および人的控除」のみで、医療費控除は対象外だからです。
ただし全ての医療費が控除対象になるわけではありません。
医療費の範囲になるもの
- 医療機関で支払った診察費、治療費
- 入院費、部屋代
- 通院のためのバス、電車などの交通費
- 出産費用
- 虫歯の治療費
- 医師の指示で購入した治療のためのメガネ代
- レーシック手術代
- 胃腸薬、風邪薬、下痢止めなど治療目的に医薬品代
- など
医療費の範囲にならないもの
- 美容整形手術の費用
- 脱毛費用
- 妊娠検査薬
- 歯石の除去費用
- 未払い医療費
- 医者や看護師に対する謝礼金
- など
医療費控除を受けるには領収書が必要
診察を終えて発行される領収書は必ず全て保管しておきましょう。
例え数百円の診察代だとしても、その年が終わるまでいついかなる時に医療費が発生するかは誰もわかりません。
後悔しても後の祭りになってしまうので、領収書はどこかわかりやすい場所にひとまとめにしておくことをオススメします。
まとめ
副業も一切おこなってないサラリーマンであれば確定申告とは基本的に無縁です。
病気がちでよく医療費がかかる場合は年明けの確定申告のことを考えておくくらいでいいでしょう。
一方でがっつり副業をしているサラリーマンの場合、どうせバレルわけ無いと思って無申告のままでいると後で痛い目を見るかもしれません。
そうならないうちに、副業による収入と経費をしっかり管理し、日頃からお金に関する意識と考え方を改めておくことをおすすめします。
- 確定申告の時間の雑学
- 確定申告の還付金はいつ戻る?
- 確定申告の間違いを修正する方法
- 確定申告でリフォームも減税対象
- 確定申告で車も対象に?
- スマホから確定申告をおすすめしない理由
- 所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書の書き方
- マイナンバー通知カードの住所変更
- 青色申告承認申請書の書き方
- 青色申告の初心者のコツ
- サラリーマンの青色申告は控除が下がります
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