こんにちは、パラレルブロガーのゆーすけ(@yusuke_plmrstn)です。
紅白で注目されるのは出演者はもちろんですが、誰がトリをつとめるのかということ。
トリというのはその年の紅白の最後を担当する大役で、いわゆる名の知れた歌手やアーティストが担うことがほとんどです。
最近の紅白は視聴率の低迷が目立ちますが、これはひょっとして紅白のトリと関係があったりするのかと思い調べてみると、いわゆる因果関係のようなものがうっすら浮かび上がってきたではありませんか!
そこで今回は紅白のトリと視聴率の関係についてご紹介したいと思います。
(※相当な独断と偏見があります)
この記事の目次一覧
紅白のトリ一覧
それではまず紅白のトリをつとめた人を並べてみましょう(紅組、白組に分けて紹介します)。
一般的には人気で選ばれると思われがちな紅白のトリですが、最近はその傾向も薄れつつあるのかなという印象を受けます。
年(回) | 紅組トリ | 白組トリ |
昭26(1) | 渡辺はま子 | 藤山一郎 |
昭27(2) | 渡辺はま子 | 藤山一郎 |
昭28(3) | 笠置シヅ子 | 灰田勝彦 |
昭28(4) | 淡谷のり子 | 藤山一郎 |
昭29(5) | 渡辺はま子 | 霧島昇 |
昭30(6) | 二葉あき子 | 藤山一郎 |
昭31(7) | 笠置シヅ子 | 灰田勝彦 |
昭32(8) | 美空ひばり | 三橋美智也 |
昭33(9) | 美空ひばり | 三橋美智也 |
昭34(10) | 美空ひばり | 春日八郎 |
昭35(11) | 島倉千代子 | 三橋美智也 |
昭36(12) | 島倉千代子 | 三波春夫 |
昭37(13) | 島倉千代子 | 三橋美智也 |
昭38(14) | 美空ひばり | 三波春夫 |
昭39(15) | 美空ひばり | 三波春夫 |
昭40(16) | 美空ひばり | 橋幸夫 |
昭41(17) | 美空ひばり | 三波春夫 |
昭42(18) | 美空ひばり | 三波春夫 |
昭43(19) | 美空ひばり | 橋幸夫 |
昭44(20) | 美空ひばり | 森進一 |
昭45(21) | 美空ひばり | 森進一 |
昭46(22) | 美空ひばり | 森進一 |
昭47(23) | 美空ひばり | 北島三郎 |
昭48(24) | 島倉千代子 | 北島三郎 |
昭49(25) | 島倉千代子 | 森進一 |
昭50(26) | 島倉千代子 | 五木ひろし |
昭51(27) | 都はるみ | 五木ひろし |
昭52(28) | 八代亜紀 | 五木ひろし |
昭53(29) | 山口百恵 | 沢田研二 |
昭54(30) | 八代亜紀 | 五木ひろし |
昭55(31) | 八代亜紀 | 五木ひろし |
昭56(32) | 森昌子 | 北島三郎 |
昭57(33) | 都はるみ | 森進一 |
昭58(34) | 水前寺清子 | 細川たかし |
昭59(35) | 都はるみ | 森進一 |
昭60(36) | 森昌子 | 森進一 |
昭61(37) | 石川さゆり | 森進一 |
昭62(38) | 和田アキ子 | 五木ひろし |
昭63(39) | 小林幸子 | 北島三郎 |
年(回) | 紅組トリ | 白組トリ |
平元(40) | 石川さゆり | 北島三郎 |
平2(41) | 都はるみ | 森進一 |
平3(42) | 和田アキ子 | 谷村新司 |
平4(43) | 由紀さおり | 北島三郎 |
平5(44) | 石川さゆり | 北島三郎 |
平6(45) | 都はるみ | 五木ひろし |
平7(46) | 和田アキ子 | 細川たかし |
平8(47) | 坂本冬美 | 北島三郎 |
平9(48) | 安室奈美恵 | 五木ひろし |
平10(49) | 和田アキ子 | 五木ひろし |
平11(50) | 和田アキ子 | 北島三郎 |
平12(51) | 天童よしみ | 五木ひろし |
平13(52) | 和田アキ子 | 北島三郎 |
平14(53) | 石川さゆり | 五木ひろし |
平15(54) | 天童よしみ | SMAP |
平16(55) | 小林幸子 | 五木ひろし |
平17(56) | 天童よしみ | SMAP |
平18(57) | 川中美幸 | 北島三郎 |
平19(58) | 石川さゆり | 五木ひろし |
平20(59) | 和田アキ子 | 氷川きよし |
平21(60) | DREAMS COME TRUE | 北島三郎 |
平22(61) | DREAMS COME TRUE | SMAP |
平23(62) | 石川さゆり | SMAP |
平24(63) | いきものがかり | SMAP |
平25(64) | 高橋真梨子 | SMAP/北島三郎 |
平26(65) | 松田聖子 | 嵐 |
平27(66) | 松田聖子 | 近藤真彦 |
平28(67) | 石川さゆり | 嵐 |
平29(68) | 石川さゆり | ゆず |
昭和の時代は見事に演歌歌手だけがトリを担当していることがわかりますね。
その流れが変わったのは平成9年(48回)の紅組のトリ『安室奈美恵』です。
2018年で引退を発表して大きく注目を浴びている安室ちゃんですが、平成に入って今までの紅白のトリの流れを変えたのも彼女だったんですね。
当時はなんとわずか二十歳!
産休前の最後の大舞台をしっかりつとめあげた安室ちゃんだったんですね。
そこからだんだんといわゆるJ-POPのアーティストがトリをつとめることも多くなりました。
すでに解散してしまったSMAPを筆頭にドリカムや嵐の名前もちらほら。
ひょっとしてこれは人気があるアーティストが紅白のトリを担当するのか?と思いきや、平成27年(66回)の近藤真彦がトリをやってたりします。
同年にともにトリを担当した松田聖子は今でもアーティスト活動最前線で活躍していて、いまだ日本武道館を満員にするほど影響力のある歌手の一人。
一方の近藤真彦はジャニーズの大御所ということで周りから持ち上げられているのはわかりますが、若い世代からするとどうしてこのタイミングで彼がトリなのか全くの意味不明な状態。
この年を紅白出演最後の年にしていた森進一を差し置いてまで近藤真彦がトリを担当したのは理解に苦しみますね。
紅白のトリと視聴率の関係
それではさきほどの紅白トリ一覧にその年の紅白の視聴率を加えて比較してみることにします。
なお紅白がスタートして最初の頃は視聴率が記録されていないので、そこはご了承ください。
また平成に入ってから紅白は2部制になりました。平成元年以降の視聴率は1部と2部の平均視聴率を採用しています。
年(回) | 紅組トリ | 白組トリ | 視聴率 |
昭26(1) | 渡辺はま子 | 藤山一郎 | 記録なし |
昭27(2) | 渡辺はま子 | 藤山一郎 | 記録なし |
昭28(3) | 笠置シヅ子 | 灰田勝彦 | 記録なし |
昭28(4) | 淡谷のり子 | 藤山一郎 | 記録なし |
昭29(5) | 渡辺はま子 | 霧島昇 | 記録なし |
昭30(6) | 二葉あき子 | 藤山一郎 | 記録なし |
昭31(7) | 笠置シヅ子 | 灰田勝彦 | 記録なし |
昭32(8) | 美空ひばり | 三橋美智也 | 記録なし |
昭33(9) | 美空ひばり | 三橋美智也 | 記録なし |
昭34(10) | 美空ひばり | 春日八郎 | 記録なし |
昭35(11) | 島倉千代子 | 三橋美智也 | 記録なし |
昭36(12) | 島倉千代子 | 三波春夫 | 記録なし |
昭37(13) | 島倉千代子 | 三橋美智也 | 80.4% |
昭38(14) | 美空ひばり | 三波春夫 | 81.4% |
昭39(15) | 美空ひばり | 三波春夫 | 72.0% |
昭40(16) | 美空ひばり | 橋幸夫 | 78.1% |
昭41(17) | 美空ひばり | 三波春夫 | 74.0% |
昭42(18) | 美空ひばり | 三波春夫 | 76.7% |
昭43(19) | 美空ひばり | 橋幸夫 | 76.9% |
昭44(20) | 美空ひばり | 森進一 | 69.7% |
昭45(21) | 美空ひばり | 森進一 | 77.0% |
昭46(22) | 美空ひばり | 森進一 | 78.1% |
昭47(23) | 美空ひばり | 北島三郎 | 80.6% |
昭48(24) | 島倉千代子 | 北島三郎 | 75.8% |
昭49(25) | 島倉千代子 | 森進一 | 74.8% |
昭50(26) | 島倉千代子 | 五木ひろし | 72.0% |
昭51(27) | 都はるみ | 五木ひろし | 74.6% |
昭52(28) | 八代亜紀 | 五木ひろし | 77.0% |
昭53(29) | 山口百恵 | 沢田研二 | 72.2% |
昭54(30) | 八代亜紀 | 五木ひろし | 77.0% |
昭55(31) | 八代亜紀 | 五木ひろし | 71.1% |
昭56(32) | 森昌子 | 北島三郎 | 74.9% |
昭57(33) | 都はるみ | 森進一 | 69.9% |
昭58(34) | 水前寺清子 | 細川たかし | 74.2% |
昭59(35) | 都はるみ | 森進一 | 78.1% |
昭60(36) | 森昌子 | 森進一 | 66.0% |
昭61(37) | 石川さゆり | 森進一 | 59.4% |
昭62(38) | 和田アキ子 | 五木ひろし | 55.2% |
昭63(39) | 小林幸子 | 北島三郎 | 53.9% |
年(回) | 紅組トリ | 白組トリ | 視聴率 |
平元(40) | 石川さゆり | 北島三郎 | 42.8% |
平2(41) | 都はるみ | 森進一 | 41.1% |
平3(42) | 和田アキ子 | 谷村新司 | 43.2% |
平4(43) | 由紀さおり | 北島三郎 | 47.7% |
平5(44) | 石川さゆり | 北島三郎 | 46.3% |
平6(45) | 都はるみ | 五木ひろし | 45.8% |
平7(46) | 和田アキ子 | 細川たかし | 47.7% |
平8(47) | 坂本冬美 | 北島三郎 | 47.8% |
平9(48) | 安室奈美恵 | 五木ひろし | 45.5% |
平10(49) | 和田アキ子 | 五木ひろし | 51.2% |
平11(50) | 和田アキ子 | 北島三郎 | 48.3% |
平12(51) | 天童よしみ | 五木ひろし | 43.8% |
平13(52) | 和田アキ子 | 北島三郎 | 43.3% |
平14(53) | 石川さゆり | 五木ひろし | 42.2% |
平15(54) | 天童よしみ | SMAP | 40.7% |
平16(55) | 小林幸子 | 五木ひろし | 35.1% |
平17(56) | 天童よしみ | SMAP | 39.2% |
平18(57) | 川中美幸 | 北島三郎 | 35.2% |
平19(58) | 石川さゆり | 五木ひろし | 36.2% |
平20(59) | 和田アキ子 | 氷川きよし | 38.9% |
平21(60) | DREAMS COME TRUE | 北島三郎 | 39.0% |
平22(61) | DREAMS COME TRUE | SMAP | 38.7% |
平23(62) | 石川さゆり | SMAP | 38.4% |
平24(63) | いきものがかり | SMAP | 37.9% |
平25(64) | 高橋真梨子 | SMAP/北島三郎 | 40.7% |
平26(65) | 松田聖子 | 嵐 | 38.7% |
平27(66) | 松田聖子 | 近藤真彦 | 37.0% |
平28(67) | 石川さゆり | 嵐 | 37.7% |
平29(68) | 石川さゆり | ゆず | 37.6% |
さて一覧にすると見やすくなりましたね。
ここで紅白のトリと視聴率の関係を探っていくことにします。
紅白のトリと視聴率:美空ひばりの影響力
昭和38年から美空ひばりさんはなんと10年連続で紅組のトリを担当しています。
この間の視聴率は70%〜80%の驚異的な高い数字を推移していることがわかります。
美空ひばりさんは紅白の視聴率の稼ぎ頭といえるでしょう。
紅白のトリと視聴率:森進一が視聴率を下げる
次に注目すべき箇所は昭和59年〜昭和63年の期間。
なんとこのわずか4年の間に紅白の視聴率は約25%も下落していることがわかります。
この戦犯は森進一さんにあると睨んでいます。
なんと森進一さんが白組のトリを担当した年はほぼ必ず視聴率が低下しています。
森進一さんが初めて白組のトリを担当したのは昭和44年。この時の紅組のトリは美空ひばりさんでした。
この年の紅白の視聴率は69.7%、なんと前年の76.9%から7%近い大幅な下落を記録しています。
しかし美空ひばりさんは先程も紹介したように視聴率の稼ぎ頭なので、森進一さんとともにトリをつとめていたこの期間でも翌年の昭和45年は77.0%まで回復させたのです。
美空ひばりさんのプラスパワーが強く、そこまで森進一さんの負のパワーが目立つことはありませんでした。
その片鱗が表沙汰になり始めたのは昭和49年。
森進一さんがトリを担当したこの年は前年と比較して視聴率がマイナス1%の74.8%(75.8%→74.8%)でした。わずかながら減少していることがわかりますね。この時の紅組のトリは島倉千代子さんです。
次に森進一さんが白組のトリを担当したのは昭和57年。
この時の紅白の視聴率は69.9%、なんと前年の74.9%からマイナス5%という下落率を打ち出します。
その後も昭和59年、昭和60年、昭和61年と3年連続で森進一さんが白組のトリをつとめましたが視聴率は毎年下落。
この3年間だけでなんとマイナス19%も視聴率が低下してしまいました。
その後、平成の時代になり、平成2年にも森進一さんは白組のトリになりましたが、やはり前年比マイナス1.7%を記録します。
この時を最後に森進一さんがトリをつとめることはなくなり、平成27年の出演を最後に紅白を卒業してしまうことになるのです。
森進一の紅白のトリの呪縛は続く
その後の紅白の視聴率の低下は日々報道される通りです。
NHKは若い世代の視聴者を取り込もうと若いアーティストを積極的に出演させますが、紅白はもともと40代以上の高齢層が主な視聴者だったこともあり、名前も知らない若いグループがチャラチャラ歌っている様子を気に入るはずもありません。
視聴率下落に拍車がかかり、今もなお苦しみ続けるNHK。
この全ての現況は森進一さんにあるといっても過言ではないでしょう。
まとめ
いかがだったでしょう、紅白の歴代のトリと視聴率にはなんともいえない奇妙に関係があることがわかりました。
戦犯は森進一さんにあったんですね。
視聴率低下に苦しむNHKですが、ひょっとしたら美空ひばりさんの特集コーナーをやると一気に数字が持ち直すかもしれませんね。