流出したコンデンセートと重油の回収作業、進行中




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ゆーすけ(守屋祐輔)

ブログに加え、デザイン、カメラマン、執筆をこなす複業サラリーマン。時間を管理し、多様な働き方を取り入れるライフスタイルを提唱中。プロフィールはこちら。運営サイト:サインを作るならご署名ネット。クラシックミニ専門サイトの32miniドットコム

こんにちは、パラレルブロガーのゆーすけ()です。

2018年1月6日に東シナ海で衝突、その後14日に沈没した石油タンカー船 MV Sanchi(サンチ号)。

日本での報道は依然少なく、不気味な沈黙を保っていますが、沈没現場では懸命なコンデンセート・重油の回収作業が続いています。

事故発生から1ヶ月が経過しようというのに、さらに鹿児島の一部にはすでに今回の事故が原因と思われる重油が漂着しているにも関わらず、メディアで大々的に報道されないのは不自然さを感じざるを得ませんが、少しでも環境被害を食い止めるために今でも懸命の清掃活動が続けられています。

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石油タンカーMV Sanchiの衝突と沈没

有害貨物のコンデンセート136,000トン満載、燃料油2,000トンを積んで上海沖の東シナ海で衝突・沈没したパナマ船籍のMV Sanchi(詳細は「石油タンカーMV Sanchiについて簡単に解説します」を御覧ください)。

イランで積み込んだコンデンセートを韓国に輸送する途中で今回の大惨事は発生しました。

衝突した相手船はMV CF Crystalという貨物船で、アメリカで積んだ穀物を中国に向けて輸送中でした。

事故発生の具体的な場所は「MV SANCHIの衝突、沈没、油の流出。日本で報道しないのはなぜ? | ムクッといこう」にまとめていますので御覧ください。

MV SANCHIの衝突、沈没、油の流出。日本で報道しないのはなぜ? | ムクッといこう

流出するコンデンセートと重油を回収中

満載したコンデンセートの一部は炎上して燃え尽き、一部は揮発して無くなりました。

しかしそのうちの大部分が船のタンク内に残されたまま沈没したとされていて、海中からコンデンセートと重油は流出を続けています。

聞きなれないコンデンセートですが、石油化学原料として使われる有毒性の液体です。

コンデンセートとは?→流出するコンデンセートと重油が日本に及ぼす影響と被害とは?? | ムクッといこう

中国のニュースサイト「ChinaDaily.com」によると、石油タンカーが沈没したとされる付近では現在、5隻の中国船、1隻の韓国船、1隻の日本船が回収作業を行っていて、2月1日までに770平方キロメートル分の回収をしたとのこと(岡山県とほぼ同等の面積)。魚拓はこちら

Currently, five Chinese ships, one South Korean ship and one Japanese ship are cleaning the polluted waters on the scene. By the end of Tuesday, more than 770 square kilometers of affected waters had been restored.-ChinaDaily.com

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(写真は2018年1月17日に公開された現場での回収作業の様子)

コンデンセートは軽質、 無色、ある程度可溶性であるため、濃厚な原油よりも水から分離させるのが一層困難です。

回収する時はおそらく汚染水を海水ごと集めているはずなので具体的な分離作業は後々実施するものと思われます。

しかしこの回収作業で収集できるのはあくまでも海面付近に浮上している重油とコンデンセートのみが対象で、海中に溶け出したコンデンセートの回収は実質不可能です。

強い黒潮の流れに乗った海流によって汚染水はどんどん日本方面に流されてくることはほぼ確実視されていて、現に鹿児島の一部では今回の事故が原因と思われる重油が沿岸に流れ着いたとされています。

こちらの図は事故発生当時に専門家がシミュレーションした汚染水の拡大範囲を表しています。

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1ヶ月後には日本に影響が出始め、3ヶ月もすれば日本の半分まで拡大すると予想されていました。

事故発生は2018年1月6日、上のツイートが流れたのは1月31日。

まさに専門家の予想通りのシナリオが進行中というわけです。

沈んだ船から重油は回収できる?

一方、MarineLinkのニュースによると、現場では船内に残されたまま沈んだ燃料油約2,000トンそのもののサルベージ(海中からの引き上げ)が試まれているようです。魚拓はこちら

Chinese salvage crews are still trying to remove 1,900 tonnes of bunker fuel, the heavy oil used in ship engines, from a sunken Iranian oil tanker, the Ministry of Transport said on Thursday, almost a month after it collided with a freight ship.-MarineLink

この書き方を見る限り、中国は海面に浮かび上がった重油だけでなく、大元の原因となっている沈んだMV Sanchiから重油の回収を試みている模様。

沈んだMV Sanchiの船体は水深115メートルの場所にあると中国は発表しています。

船体そのものをサルベージするのか、重油だけをサルベージするのか、僕は専門家ではないのでそこまでの詳しい知識はありませんが、黒潮の強い海流がある地点なので作業は困難を極めるはず。

無事回収されればひとまず重油による環境汚染は収束の目処が立ちますが、サルベージ失敗・不可能となるとコンデンセートの流出と相まって海洋生態系への被害は計り知れないものになります。

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心配される魚・海・日本への被害と影響

事故が発生した当初、積み荷と重油のうち重油による被害はかなり限定されたものになるという専門家の声がありました。

たしかに鹿児島の一部では重油が漂着して今後の対策が必要ですが、沈没現場での回収作業も進行しているので一定の収束の目処は立ちます。

問題はコンデンセートですね。

一部は燃え尽き、揮発したとされるコンデンセートですが、大部分は海中に溶け出しているとされ、豊富な食用魚が生息する海域の汚染は続いています。

黒潮によって日本に流される汚染水と汚染された魚。水揚げされて我々の食卓に並ぶ頃にはすっかり汚染まみれの食物になっていることも考えられます。

136,000トンもの天然ガスコンデンセートが海上流出した事故は過去に事例がなく、どれほど甚大な被害が出るかは予測不能という声が出ています。

Condensate has never before been unleashed into the sea in large quantities. –nature

回収作業が順調に進み、被害を最小限に食い止めることができるか。

MV Sanchiの沈没関連のニュース、今後も継続的にお届けします。

MV Sanchiに関する最新記事は随時Twitterアカウント(@yusuke_plmrstn)で紹介しているので、フォローをお願いします。

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