僕が複業として取り組んできたブログやご署名ネットなどですが、だんだん収益が増えてきたこともあり、2018年からは青色申告をすることにしました。
これまではメリットが無いと知りつつ、手間と労力を考えてずっと白色申告で通してきていましたが、最大65万円控除はやっぱり見過ごせないと感じ、 重い腰を上げて青色申告することに決めたのです。
そこで、青色申告初心者の僕が自分なりに勉強して学んだ、青色申告に関する初心者なりの知識を皆さんに共有したいと思いま す。
この記事は随時更新するので、常に最新の状態でお届け出来るのではないかと思っています。
この記事の目次一覧
青色申告のやり方 初心者的情報
最大65万円控除が受けられたり赤字の繰り越しができたり、何かとメリットが多いと言われる青色申告。
初心者の僕が調べて「なるほど、そういうことだったのか!」という情報を紹介します。
参考になれば幸いです。
青色申告には事前申請が必要
青色申告をするためには、個人事業主としてやっていくための「開業届」、青色申告をしますよという「青色申告申請書」の2種類が必要です。
原則として、開業届は事業をスタートして1ヶ月以内の提出が定められていますが、いろいろな事例を調べるとそんなに厳密になる必要はない様子です 。
しかし青色申告申請書は開業から2ヶ月以内の提出が厳密に決められているので、開業届と青色申告申請書をセットにして税務署に提出するのが一般的です。
開業日として設定した日以降で帳簿付けが必要になります。
申請書の詳しい書き方はこちらにまとめていますので、参考にどうぞ。
3月15日を過ぎて開業届を提出してもいい
これ、僕が勘違いしていたことです。
新規で開業届を提出する人の場合、1年のうち好きなタイミングで提出することができます。
それを僕は「 3月15日までに開業届と青色申告申請書を提出していなければ、その年は青色申告ができない」と勘違いしていたのです。
実際はそんなことはなく、開業届はいつでも提出可能ですし、開業届を提出してから2ヶ月以内に青色申告申請書を提出すれば、その年から青色申告することが可能です。
この事実を知ったのが2018年5月に入ってからのこと。
僕は急いで書類を作成し、約1ヶ月さかのぼった2018年4月1日付けで開業届を提出したのでした。
開業までの売り上げも計上できる
1月1日から開業届を提出するまでの期間に売り上げた事業所得も、その年の青色申告に合算して確定申告することができます。
開業までの経費は一括して開業費用にする
開業するまでに発生した費用は、すべて一括して「開業費用」として計上することができます。
例えば4月1日付けで開業届を提出した場合を考えてみます。
2月2日に購入した事務用品費1,000円と、3月10日に支払った会員費2,000円があった場合、両方を合算して3, 000円の開業費用という勘定科目で計上します。
事務用品費と会員費に分けて仕分けする必要はありません。
計上した開業費用は償却期間5年の均等償却か、任意償却を選択することができます。
開業した年が赤字になりそうであれば、開業費用の償却を翌年以降に持ち越すことができます。
逆に、開業した年が黒字になりそうであれば、開業費用をその年のうちに全額償却することで利益を圧縮し、効果的なタイミングで使うことができるというわけです。
ただし、開業費として計上できるのは、開業して最初の確定申告を青色で行う場合のみです。
僕のように期中から青色申告する人は、忘れないように開業費を計上しておきましょう。
個人事業税がかかることがある
個人事業主として稼ぎがあると、最大5%の個人事業税が課されることがあります。
でも、開業する業種によってはこれを0%に抑えることもできます。
例えば僕のようなブロガーの場合は「文筆業」にあたりますが、これは個人事業税がかからない業種なんです。
響きのかっこよさに惹かれてミュージシャンやデザイナーを選択すると、後から後悔することになるかもしれません。
じゃあ業種だけ文筆業で申請し、実態は音楽関連の仕事をやっていたらどうなるのか。
おそらく確定申告の時に税務署の指摘が入り、本来支払わなければいけなかった税率よりも高い税金を追徴される可能性があります。
何にしても虚偽の申告は避けるようにしましょう。

なお、個人事業税は地方自治体に収める地方税のため、所管の自治体によって内容や税率が異なります。
上の表は東京都主税局が出している一覧表ですので、ご参考までに。
会計ソフトを導入する
青色申告をスムースに終わらせるためには、ぜひ会計ソフトを導入しましょう。
難しい経理の知識がなくても、ヘルプやネット上の使い方を調べれば簡単に使えるfreee が個人的におすすめです。

freee では、さっき紹介した開業費用の設定が簡単にできたり、銀行口座・ クレジットカードの明細を自動的に取り込んでくれるため、1つずつ手入力する手間が大幅に削減できます。
ここまではよくある普通の会計ソフトと同じですが、freee はさらにAmazonアカウントやオンラインショップBASE、モバイルSuicaなどと連携し、購入・販売履歴も自動的に取り込んでくれる超便利な会計ソフトです。
上手に使いこなすことで、わずらわしい経費処理や確定申告の手続きをほぼ自動的にやってくれる優れたサービスのため、これから青色申告にチャレンジしようとしている人にとってはぜひ導入してほしい会計ソフトです。
無料で1ヶ月のお試し期間もあるので、気軽に登録だけして使い勝手を確かめてみるのがおすすめです。
スマホアプリからも仕分けすることができるお手軽さもいいですね 。
個人的な意見ですが、明細の自動取り込みは便利なのでどんどん活用したらいいと思うんですが、自動仕分けは避けたほうがいいと思っています。
自動仕分けというのは、例えば定期的な収入や月額会員費の支払いがある場合、 freee が過去の取引を参照して自動的に仕分けやタグ付けまでやってくれる夢のような機能です。
しかし、もし仮に同じ取引先と異なる内訳の取引が発生した場合、freeeは過去と同様に自動仕分けで振り分けてしまう可能性があります。
自動仕分けされた項目はいちいち「仕分け済み」を参照しないと項目の確認が出来ないため、仕分けを誤ってしまう可能性があるんです。
特に、僕のようにまだまだ会計ソフトの使い方に慣れていない初心者の場合、自動同期で取り込んだはずの明細の一部がなぜか取り込まれてない!と勘違いして右往左往することがあります。
時間をかけて色々な項目を調べてみた結果、freee が自動仕分けをして「仕分け済み」の項目に入っていたなんてことがよくありました。
そのため最初から全て自動振り分けに頼るのではなく、こまめに仕分けをチェックする習慣が身につくまでは手動仕分けがおすすめです。
専用口座や専用カードが便利
事業用の銀行口座やクレジットカードを用意しておきましょう。
事業に関するあらゆる取引を記帳する必要があるため、事業に関係のないプライベートのお金の出入りがあると面倒です。
さらに、「これは事業用、これはプライベート」という具合に取引の内容を1つ1つ思い出す手間もかかるので、時間がもったいないです。
とはいうものの、専用口座、専用カードは必須というわけじゃありません。
この後で紹介する「事業主勘定」を上手に使うことで、プライベートの資金の流れも管理することができます。
事業主勘定が便利
個人事業主が使える特別な勘定科目に「事業主勘定」があります。
これを使うことで、事業資金とプライベート資金を上手に管理することができます。
基本的には、事業資金をプライベート目的で使ったら「事業主借( じぎょうぬしかり)」、逆にプライベート資金を事業用に使ったら「事業主貸( じぎょうぬしかし)」として仕分けするだけです。
例えば事業用クレジットカードと決めていたのに、誤ってプライベートの服を買ってしまった場合、それは事業主借として仕分けすればいいんです。
そうやって1年かけて積み上がった事業主借と事業主貸は、確定申告するときに合算して翌年に元金として振り替えればそれで完了です。
そのあたりの合算計算もfreee は自動的に計算してくれるんです。便利!
事業主勘定は使い方を理解すればとても便利な勘定科目なんですが 、個人事業主特有のものということもあって最初は慣れないんですよ ね。
家事按分を考えておく
個人事業主が自宅を事務所として使う場合、家賃や電気代を事業用として費用計算して利益を圧縮することができます。
その場合は生活に使う割合と事務所として使う割合を計算し、それに応じて按分する必要があります。
例えば、賃貸のマンションが35m2の広さがあるとして、そのうち10m2の部屋を事務所代わりに使うのであれば、10÷ 35=0.286、家賃が7万円だとすると7万円x0.286= 20,200円を経費として取り扱うわけです。
一度決めた按分は後から変更すると面倒なことになるので、最初のうちに決めたルールに沿って仕訳することが大切です。
本当に大変なのは日々の経費精算
確定申告の作業で本当に大変なのは、日々の経費の仕分け作業だったりします。
これは青色申告も白色申告も同じなんですけどね。
レシートや口座の管理をしていないがために、毎年1月~ 3月に徹夜して確定申告をする人がいるんです。
経費処理さえしっかりしていれば、後はクリックしていくだけで会計ソフトが収支内訳表や貸借対照表を自動的に作成してくれます。
特に青色申告に慣れないうちは、先ほど紹介したような事業資金とプライベート資金の管理がけっこう大変だったりします。
レシートや領収書は1週間に1回の頻度で整理しておくようにしま しょう。
会計ソフトの自動取り込み、自動仕分け(使い方に注意)を上手に活用しましょう
確定申告の本を数冊読んでおくといい
確定申告ってそもそもよくわからないし、初めて青色申告するので不安だという僕のような人でも、青色申告に関する本に何冊か目を通しておくと安心できます。
たとえばこちらの「フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。」という本。
出版時期は少し古いんですが、掲載されている情報や考え方は今でも十分に通用する内容です。
ある程度自分で勉強し、青色申告のことがぼんやりわかってきた僕のようなレベルの人が読むと「なるほど!」「そうそう、それを知りたかった!」とうなずく参考になる情報がたくさん入っています。
あとは経費に関する「ダンゼン得する知りたいことがパッとわかる経費になる領収書ならない領収書がよくわかる本」という本。
これも非常によくまとめられた本です。
上手に節税するコツは控除と経費をどれだけ効果的に積み上げることができるかにかかっています。
控除はあらかじめ決まっているものなので楽ですが、問題は経費です。
事業に関する費用は基本的に全て経費扱いになりますが、中にはどうやっても経費として認められない事例も存在します。
個人事業主なら絶対に気になるであろう経費についてわかりやすく解説してくれているのがこの本です。
まとめ
今後も青色申告に関する初心者なりの情報がわかったらどんどん追記していきますね。
一緒にがんばって青色申告に取り組んでいきましょう!